イベント考察

「ライブは予約してほしい」──でもそれが難しい時代になった理由と対処法を解説

イントロダクション

先日、とあるツイートを目にしました。

内容を要約すると、「ライブに来るときは必ず予約をしてほしい」という強い口調でのお願いでした。

それを見たとき、自分が感じたのは「今のように転生(グループ異動や再デビュー)が多い時代に、それを求めるのはなかなか難しいのではないか」ということでした。

令和になってから、あらゆる分野で変化のスピードが格段に速くなったように感じます。

AIが生活の中で当たり前のように使われ、数年前なら議論になっていたことも、気がつけば自然に受け入れられつつあります。

この「変化の速さ」は、アイドル現場においても例外ではありません。

解散、体制変更、活動休止、そして“転生”

グループが終わっても、別の事務所や新ユニットで復活することが増えています。

個人活動に移行するケースも珍しくありません。

つまり、今の時代は「アイドルがいなくなる」ではなく、

「形を変えて再登場する」時代だと感じます。

しかし、そのスピードがあまりにも早い。

「いつか会いに行こう」と思っていたら、

もう現場がなくなっていた―そんな経験をした方も多いのではないでしょうか。

そんな“転生時代”において、ヲタクとしてどう向き合えばよいのか。

今回は、自分の経験も踏まえて「転生の多い時代の対処法」について考えてみたいと思います。

居なくなっても慌てない、焦らない

まず大前提として、「アイドルはいずれいなくなる」という意識を持っておくことが大切です。

以前は、グループが解散したり、誰かが卒業したりすると、

「あの子はもう見られないのか」と強い喪失感に襲われたものです。

しかし、今は違います。気がつけば新しいグループが次々と誕生し、

「以前このグループにいました」という紹介を見かけるのは日常茶飯事です。

そのため、そのグループからいなくなっても、「次の形で会えるかもしれない」と

考えるほうが自然なのかもしれません。

もちろん、応援していたグループが終わる瞬間は寂しいものです。

ですが、焦って追いかけようとしたり、過去を引きずったりするよりも

、少し時間を置いて見守るくらいの気持ちがちょうどいいと思います。

時代が変われば、アイドルの形も変わる。

その変化を前提にしておくことで、心のダメージを減らすことができます。

“推しがいなくなっても、焦らない”という姿勢が、今の時代には必要なのかもしれません。

サブを用意する ― 「DD」のすすめ

自分はこれまで、折に触れて「DD(誰でも大好き)」を推奨してきました。

これは単に複数のグループを応援しようという意味ではなく

、心の支えを分散させるという考え方です。

今の時代、アイドルとファンの距離はとても近いです。

SNSで直接やりとりできたり、撮影会や特典会で顔を合わせたりと、

「人と人」として関わる機会が増えています。

それだけに、推しが活動をやめたり、グループが解散したりしたときの喪失感は、

昔よりもずっと強くなりました。

たとえば、日常的に連絡を取っていた人が突然いなくなるような感覚。

それはまるで、生活の一部が急に消えるような寂しさを伴います。

だからこそ、心の支えを一つに絞りすぎないことが大事です。

サブの推しや、別のグループを持っておくことで、

気持ちの切り替えがしやすくなります。

「どちらも大事に応援する」という柔軟なスタンスこそ、

令和のヲタクに求められる生き方ではないかと感じています。

距離が近い分、心の距離も調整が必要です。

全力で推すことは素晴らしいですが、推しが活動を終えたとき、

自分まで一緒に燃え尽きてしまわないよう、少し“余白”を持っておくことが自分を守ることにつながります。

楽曲を大事にする ― 「曲は生き続ける」

もう一つ、自分が大切にしているのが「楽曲を大事にする」という考え方です。

どんなにグループが解散しても、楽曲は残るという事実。

これは推し活を続けていくうえで、心を支えてくれる大きな要素です。

実際、ここ数年の夏フェスやイベントでも、

「この曲、あのグループがいた頃によく聞いたな」と懐かしむ瞬間があります。

メンバーが変わっても、曲が受け継がれ、会場が一体になる光景を目にするたびに、

「音楽は本当に強いな」と感じます。

また、最近はサブスクやYouTubeなどで過去の音源が残ることも多くなりました。

以前のように“もう二度と聴けない”ということは減っています。

だからこそ、曲を通してその時代を思い出すことができると感じます。

推しは転生しても、曲は消えない。

それが自分にとっての“支え”であり、過去の推しを前向きに思い出せる方法でもあります。

そして不思議なことに、曲を聴いていると、

「今の自分にはこの曲を超える存在がきっと現れる」と思えるのです。

推しとの出会いもまた、音楽がつないでくれるものだと信じています。

「転生前提」で楽しむという考え方

転生や体制変更が多い今のアイドルシーンでは、

「単推し一本で一生応援する」というスタイルは、以前より難しくなりました。

もちろん、一途に応援する気持ちは尊いものです。

しかし、現実的にはグループがいつまで続くかは誰にもわかりません。

だからこそ、「転生前提で楽しむ」というスタンスが、結果的に心を軽くするのだと思います。

たとえば、「このグループが終わっても、またどこかで会えるかもしれない」

「今はこの形で応援できることを楽しもう」

そう考えるだけで、日々の現場がより豊かに感じられるはずです。

そして、アイドルの“転生”は、本人にとっても新しい挑戦の始まりです。

ファンとしては、その再出発を喜び、応援できる余裕を持ちたいところです。

もしかしたら、次のグループでまた新しい魅力を見せてくれるかもしれません。

だからこそ、「転生しても推せる自分」でありたいと感じます。

おわりに

転生が当たり前になったこの時代、

アイドルを単推しで強く追い続けることは、以前よりも難しくなりました。

ですが、推しがいなくなったときにどう向き合うか。

「居なくなっても焦らない」

「サブを用意しておく」

「楽曲を大事にする」

この三つを意識するだけで、心の負担はぐっと軽くなります。

推し活はマラソンのようなもの。

短距離走のように全力で駆け抜けるよりも、自分のペースで走り続けることが何より大切です。

転生が多いからこそ、推しを失ってもまた出会える。

そして、音楽とともにその思い出を抱きながら、新しい推し活へと進んでいく。

そんなサイクルを、時代の変化として受け入れていけたらと思います。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

RELATED POST