ヲタク考察

イベントと推しから得られる活力~ヲタクが「無理な予定も何とかしてしまう」理由~

イントロダクション

今年も気がつけば残り1ヶ月となりました。自分も一年の振り返りを少しずつ行っているのですが、その中で改めて思うのは 「今年もよく現場を回したな」という実感です。

ピーク時期は特に、一日に複数現場を回したり、分単位のスケジュールで移動したり、時には「どう考えても無理だろう」という並びを強行した日もありました。
昔に比べると、県から県へ移動するような無茶な遠征は減ったとはいえ、それでもよくやったなと自分でも驚くほどです。

しかし、こういう“何とかする回し方”は、自分だけの特別な話ではありません。
長くヲタクを続けている人の多くは、同じように 行き続けて、気づけば何とかしている のです。

では、その原動力はいったいどこから生まれるのでしょうか。なぜ、長く続けているヲタクほど、どれだけタイトなスケジュールでも乗り越えられるのでしょうか。

今回はこれらを振り返りながら、その理由を言語化していきたいと思います。

イベントと推しから得られる“エネルギー

結論から言えば、長く続けるヲタクを突き動かしているのは イベントや推しから得られる圧倒的なエネルギー にほかなりません。

ライブの一瞬で全てが報われる

ライブ会場で沸くオタク。
曲のイントロが流れた瞬間に意識が飛ぶほど高まる感情。ヲタ芸を一緒に打っている仲間との対面。
こういった“瞬間の熱量”は、他のどんなものとも代えがたいもの。

自分自身、関ヶ原の徳川ステージのラストで流れたあの曲、皆でサークルを組んだ『YOZORA』あの時間を今でも鮮明に覚えています。

あの一瞬で、「ああ、来て良かった」と何度でも思える。
このドーパミンの爆発のような感覚が、ヲタクを続ける大きな理由だと感じています。

推しから得られる“成分”は強力

そして、もうひとつの大きな原動力が 推しから得られる成分 です。
「推しがいるから遠征できる」
「この日のためなら無茶な回しも苦じゃない」
「本人に会えると思うと、仕事の疲れも消える」
こういった言葉を、自分はこれまで何度もリプや引用コメントで頂いてきました。
男女問わず、多くの人が「推しのおかげで生きている実感がある」と口にします。

イベントがぎっしり詰まった週でも、推しがいてくれるから頑張れる人は本当に多いです。
これもまた、長く続けるヲタクの原動力のひとつです。

“ついでの旅行”という楽しみ

また、推し活を続ける中で生まれる ついでの楽しみも見逃せません。

遠征で行った土地で美味しいものを食べる。ついでに観光もする。推し活の“おまけ”が、いつの間にか楽しみのひとつになっている人も多いです。

旅行単体だとなかなか行かないけれど、ライブがあるから行く。結果としてスケジュールはタイトになるけれど、楽しいから何とかなっていた。
こうした声はよく聞きますし、自分もそのひとりです。

この「気づいたら何とかなっていた」という感覚こそ、長く活動するヲタクに共通するものだと思います。

“休みの少なさ”には注意が必要

ただし、どれだけ熱量があっても、体力には限界があります。
タイトなスケジュールを乗り越えられたとしても、その裏で確実に疲れは蓄積しています。特に夏の暑さ、冬の寒さは体力を想像以上に奪います。若い頃は多少無茶をしても回せてしまうため、疲れを軽視してしまいがちです。

しかし年齢を重ねると、今度は 「疲れが取れない」 という悩みにぶつかりがちです。休むことに罪悪感を抱く人もいます。

ヲタクは好きなことだからこそ、休むことに凹む傾向がありますが、休むのは悪いことではありません。むしろ必要なインターバルです。

小さなミスは、誰にでも起こる

長く続けるヲタクほど「何とかする」分、どうしても 小さなミスが発生します。
たとえば、ホテルの予約取り間違いや空港間違い。行き先の駅を勘違いしたり、チケットの日時を別の日と混同。チケット販売の締め切りを逃す

こうしたミスは、疲れが原因のときもありますし、単純に“こなす件数が多すぎる”からこそ起きる部分もあります。完璧な人はいません。
ミスが起きたからといって、自分を責めすぎる必要はありません。ただし、対策としては、重要な予約は2回確認する、情報整理の日を設ける、スケジュールを詰めすぎない。

こういった工夫で、ある程度は防ぐことができます。しかしミスを完全に0にしようとすると、その反動で落ち込みやすくなるため、ほどほどを意識するのが一番です。

ミスしても、淡々と次に進む。

これも長く続けるヲタクに共通する姿勢です。何とかし続けるヲタクは、いつも楽しそう。
自分の周りには、こうした「何とかする」ヲタクがたくさんいます。皆さん共通して楽しそうに推し活を続けていて、その姿を見るだけで元気をもらえます。

今若くて、色々な現場に行けている人は、本当にどんどん行ってほしいと思います。その経験は今しかできません。自分も「若い」と言われますが、まだまだ足りないと感じていて、来年は海外遠征を4回に増やしたいと思っています。

おそらく、その中でミスもあると思います。でも、それも含めてヲタクの楽しみです。何とかして乗り切り、また次の現場に行く。この繰り返しが、自分にとっての生きがいになっています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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