1.はじめに
最近イベントに参加していないと何をしたら良いのか分からないというツイートをした所、多くの反響を頂きました。
個人的にもこの症状に似たような所があり、アイドルヲタク趣味はまさしく『沼』だとかんじます。
この沼に一度はまると他のことへの興味関心は薄くなると感じます。
なぜアイドル趣味が多くの人を引き込むのか。改めて調査してみるととある構造と仕組みが見えてきました。
今回はイベント沼の構造と仕組みについて解説します。
2ハマると抜けれないイベント沼の構造
まず最初に、イベント沼に入ると得られるの承認欲求について解説します。
自分が応援したアイドルが人気上位になり、センターを任される。
グループそのものが人気になり大きな会場に進出する。
こういったストーリーと共に行動していると自分もその一躍を担えたと感じるのが人間。
ファンの数が一桁、立ち上げ時から応援していた場合、その環状はひとしお大きくなります。
大きなステージに立った時、これまで共に遠征してきた思い出が蘇る。
苦労して推し活に充てたお金が役に立った。自分のこれまでの応援が報われたと感じる。こういった部分で承認欲求が得られたと感じる人を多く見てきました。
次に定期的な『更新と新鮮さ』も沼にハマる理由です。
新衣装や新曲。他のアーティストでは売れていないとできないことが、アイドルグループでは頻繁に行われます。
最近は少なくなりましたが、それでも定期的に新曲は発売され、
季節ごとや定期的に変更される衣装。また年に一回は必ずある生誕イベントも目新しさを感じる部分であり、
他の趣味にない、『飽きなさ』があります。
最後にイベントやSNSでの繋がりが生む、コミュニティの強さも挙げられます。
人付き合いの苦手なヲタクであっても、イベント現場に行けば顔見知りができ、SNS上や現場で会話するようになるもの。
アイドルイベントが乱発される今の時代、コミニティの人々と会う頻度が多くなるので、
気がつけば生活の一部になっていることが多いと感じます。
普段の人付き合いの苦手なヲタクほどアイドル現場が帰るべき場所になりやすく、
繋がりができればできるほどイベントにのめり込みやすくなると感じます。
推し活が他の趣味に影響を及ぼす心理的な仕組み
『全力を尽くすことが当たり前になる』
まずは『全力を尽くす』ことが当たり前になり、他の趣味にリソースが割けなくなる点です。
イベント現場でサイリウムを振る、コールを行う。はじめはぎこちなく斜に構えてしまう人もいるでしょう。
ですが、推しからレスを貰ったり、SNSでバズったヲタクはその快感の虜となり全力で毎回挑むようになります。
中には自分のように仕組みを知りたい、より技術や精神を高めたいという変わったヲタクもいます。
そうするとトレーニングや準備に余念がなくなり、平日もイベントに対しリソースを割くことになります。
普段の仕事プラスイベントにリソースを割くことは思った以上に時間と脳のリソースを使用します。
不器用な人になると他のことはおざなりになりがちです。
自分もヲタ芸を打ち始めた25歳から10年は上記の状態になり、イベント以外の趣味は全く手につかない状態でした。
たまに趣味である、プラモデルやゲームをやっても長続きせず飽きてしまう。
今思うと、単純に脳のリソースを限界まで使用していた結果だと感じます。
ここまでなる人間は稀ですが、毎週土日を全てイベント参加に全振りしているヲタクには当てはまる方が多いのではないでしょうか。
応援のための『リソース集中』
もう一点は物理的な問題です。お金と時間は有限です。たとえ多くのお金をもっていても1日は24時間です。
その中にはお風呂、食事、睡眠も含まれます。多くの方が仕事をしながら行っています。
仕事の時間に10時間使用していると計算すると、残りは14時間です。ここに食事や基本的な時間に加え、
情報収集やイベントの準備が入るとあっという間に時間は無くなります。
そうすると他の趣味、新しい事にチャレンジする事は難しくなり、結果イベント沼のみにハマっていくという循環が生まれる。
全力プラスお金と時間。この組み合わせが合致した人はイベントに参加し続けるとあっという間に時間が経過します。
中には10年が一瞬だったよという人も少なくないのではないでしょうか。
おわりに
今回はイベント沼にハマる構造と仕組みについて解説しました。
10年前、イベントはまだまだ少なく、月に数回というのが当たり前だった時代でした。
ですがそれは遠い過去となり、週末だけでなく平日でもライブイベントやライブのツアーを行うアイドルグループも出てきました。
こういった時代背景と構造も仕組みが組み合わさり、『気がついたらイベントに行き続けるヲタク』が量産されたのではないかと考えます。
自分もそんな一人ですが今後もこの流れは続くと感じます。
今後どのように変わっていくのか、進化、向上するか、もしくは退化していくのか。
現場に参加しながらその行方を見続けていきたいと思います。
今回も最後までご覧頂きありがとう御座いました。