イントロダクション
最近、SNSで地方在住のヲタクの方と交流する機会が増え、その中で地方特有の悩みを聞くことがよくあります。
自分は現在大阪在住ですが、元々は京都出身で、地方ヲタクならではの苦労を身をもって経験してきました。
今回は、そのような地方のヲタクが抱える現実と、それを乗り越えるための工夫、そして地方ヲタクだからこそ味わえる特別な魅力についてお伝えします。
地方ヲタクの現実的な悩み
まず、地方でヲタクをしていると直面する悩みをいくつか挙げてみます。
これは私自身の経験や、SNSで伺った声を元にしたものです。
1. 地元にコンテンツがない現実
地方ではアイドルイベントやライブは都心部に比べ開催される事は少ないです。
地上アイドルが地元にやってくるのは数年に1度。稀なことです。そのため、イベントに参加するには必ず遠征が必要になります。また、ヲタク向けのカフェなどの店舗も少なく、グッズ購入も都心部でないと難しい面があります。
自分の経験を思い出すと京都にあったアニメイトやゲーマーズにはよく通いましたが、たまに大阪の日本橋に行くと、アイテム量の多さ、普段は見かけないアイテムの数々にテンションが上った事を思い出します。
2. 交通の不便さ
地方に住んでいると、交通の不便さは常に付きまといます。
新幹線の終電が早いため、遠方のイベントに参加していると『そろそろか…』と思おうことが多々ありました。
若い頃は夜行バスからのエクストリーム出社をしていましたが、年を重ねるにつれて帰りは新幹線になりました。
朝の早い時間のイベントは夜行バスからの参加になります。今でも行っていますが、年々体力の衰えは感じています。
人によってはこれが足かせとなり遠征に億劫になることもあります。
3. お金と体力の両方が試される
遠征には交通費や宿泊費がかかるため、地方ヲタクは常に経済的な負担と向き合う必要があります。
最近はホテル代の高騰もあり遠征のハードルは上がっていると感じます。
あわせて年末年始やお盆の時期は新幹線も全席指定になったり、青春18切符のルール改正もあり、煩雑さも増えたと感じます。
上記に加え、長距離移動や待機時間が多いことから、時間の活用を上手くする事も必要です。
最近はオフラインでも活用できるアプリやコンテンツが充実してきましたが、10年前はまだまだ少なく、この頃はPSPや3DSといった携帯ゲーム機を欠かさず持ち歩いていました。
とある遠征で飛行機の故障により、5時間空港に缶詰という事態を経験したときも、ひたすらスーパーロボット大戦をおこなっていた事を思い出します。
地方ヲタクが楽しむための工夫
地方の不便さを嘆くだけではなく、それを乗り越えるための工夫を考えることも大切です。
以下は、私が実践してきたことや、地方ヲタクの方々から教わった方法です。
1. 情報収集の徹底
SNSや公式サイト、Xを活用し、イベントやグッズ販売の情報をいち早くキャッチすることが重要です。
最近は独自のホームページをもたない代わりにXで情報発信を行うアイドル運営も増えてきました。
またおまいつの方々が情報をアップしている場合もあります。こういった情報を控え、スマホにメモしておくことで、早めの対応が可能となります。
自分の場合は上記を行い、早ければ半年、一年先の予約をする事も多くあります。
2. 交通と宿泊を計画的に
終電やバスの時間をあらかじめ調べ、無理のないスケジュールを立てることが大切です。
これと合わせていつも使用するバス会社、列車、ホテルを決めておく事をオススメします。
バス会社や列車を決めておくとどこにどれぐらい時間が掛かるかが把握でき、時短に繋がります。ホテルも定宿を設定しておく事で予約もスムーズに行えます。
イベントの発表は突然やってくるもの。その時に移動手段と宿泊施設が決まっていると参加の決断も素早く行えます。
3.お金と時間を管理する
お金は地方民にとっては大きな問題です。遠征が多くなるとそれだけ費用がかかります。それに加え遠征すると移動にも時間が必要です。
自分もヲタ芸を真剣にやり始めた時からお金の節約には人一倍取り組んできました。
満足度は高いけど安価な移動手段。しっかりと休養を取れるけど価格が安いホテル。
これらを意識してチョイスする。小さな事ですが、都心部に引っ越した今でも継続して行っています。
時間においても同様です。平日にまとまったトレーニング時間が取れないため、通勤時間や隙間時間に行う。先日発売した書籍はイベントの移動中や合間に時間を見つけて執筆しました。地方在住でイベントに参加し続けているヲタクを見ていると、時間の使い方が上手な人が多いです。
地方ヲタクならではの魅力
地方に住んでいると、都市部では味わえない特別な喜びもあります。
自分の場合、京都で行われるイベントは帰りが近く、自転車で10分。中には一度曲がるだけで会場に到着するというケースもありました。
そのときは遠征して何時間をかけている人がいるなか、30分後には自宅でお風呂も済ませて夕食を食べていた記憶があります。
また遠征民の仲間ができると、帰りの新幹線や移動の中で感想戦も行えます。
ヲタ芸を打ち始めた当初は毎週あっていた相棒とイベントについて、ヲタ芸について語り合ったのは今でも大切な思い出になっています。
おわりに
地方でヲタク活動をするのは確かに大変ですが、長く生き残っているヲタクほど地方民の比率が高いと感じるときがあります。
お金、時間、距離。これらを乗り越えて参加するからこそ、近くの方より嬉しさや楽しみもひとしお大きくなるのかもしれません。
この記事が、地方でヲタク活動を頑張る皆さんの参考になれば幸いです。今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。