ヲタク考察

DDほど迷う。でも、迷った時こそチャンス~イベント選びの極意5選を解説~

イントロダクション

自分はこれまで20年以上、アイドルやアーティストのイベント現場に通ってきました。その中で一貫して伝えているのが、「DD(誰でも大好き)」をおすすめするという考え方です。

推しを一人に絞ることも素晴らしいですが、複数のグループやアーティストを応援することで、より広い世界を知り、視野を広げられるのがDDの魅力です。しかし、DDであるからこそ直面する悩みがあります。

それは「どのイベントに行くか、決められない」という問題です。

特に首都圏のようにイベント数が多い地域では、週末ともなると5つ、10ものライブが同時に行われていることも珍しくありません。
気になるグループが複数出演している日や、同時刻に被っている公演があると、どうしても迷ってしまうものです。

そんなときに自分が大切にしている「イベント選びの軸」を、今回はいくつか紹介したいと思います。

① 直感を信じる

一番最初に大事にしているのは、直感を信じることです。

どのイベントが楽しいかは、実際に行ってみなければ分かりません。
SNSの情報やセットリスト、他の人の感想も参考になりますが、最終的に決め手になるのは「なんとなく気になる」「今日行きたい気がする」という感覚です。

人は経験を積むほど、無意識に「良かった現場」「自分に合った雰囲気」を判断できるようになります。特にイベント慣れしてくると、この“直感”の精度がどんどん上がっていきます。

自分も昔は「どっちに行こう」と何時間も悩んでいましたが、今は1~2分で決めることがほとんどです。
なぜなら、「迷った時点で、もう気になっている」からです。

行くべき現場には、何かしら自分の心を動かす理由がある。その小さな“引っかかり”を信じると、不思議と良い思い出になることが多いのです。

② 「見たい理由」が3つある現場を選ぶ

イベントを選ぶとき、自分がいつもしているのが「行く理由を3つ挙げる」という方法です。

例えば、

・久しぶりにこの曲を聴きたい
・会場の雰囲気が好き
・共演するグループのパフォーマンスが気になる

このように、3つ以上の理由が自然に出てくる現場は、だいたい外れがありません。
逆に、「なんとなく」「他に予定がないから」程度の気持ちで行く現場は、気分が乗らず、満足度が下がりがちです。

「見たい理由を3つ挙げる」というのは、イベントを“主体的に選ぶ”ためのチェックリストのようなもの。自分の心を整理し、納得して現場に向かうことで、結果的に楽しさが倍増します。

③ お金で迷った時は「行く」を選ぶ

もちろん、お金の問題は現実的です。
チケット代、交通費、グッズ、特典会の費用。一回のイベントで使う金額は決して小さくありません。

だからこそ、迷った時ほど「行く」選択をするようにしています。

なぜなら、お金はあとで取り戻せますが、「あの日行かなかった後悔」だけは一生残るからです。
推しが卒業する、グループが解散する、会場が閉鎖される。こういった現場には“今しかない瞬間”が必ず存在します。

ただし、これは「無理してでも行け」という意味ではありません。
自分の生活基盤を守ったうえで、「余裕の中で一歩踏み出す勇気を持つ」ということです。

経験上、行くか迷っている時ほど「行ってよかった」と感じる確率が高い。その瞬間にしか得られない空気や出会いが、次の推し活のモチベーションになることが多いのです。

④ 人から誘われたイベントは優先順位を上げる

もうひとつ大切にしているのが、「人から誘われたイベントにはできるだけ行く」ということです。

現場は「音楽を楽しむ場所」であると同時に、「人とつながる場所」でもあります。
自分が長く現場に通い続けられたのも、人との縁があったからこそです。

誰かが自分を誘ってくれたということは、そこに新しい出会いや楽しみが待っている可能性があるということ。興味のないイベントでも、実際に行ってみると意外な発見があったり、次に繋がる縁が生まれることもあります。

現場の世界は人の紹介で広がっていくもの。「誘われた現場は縁のある現場」と考え、できるだけ優先順位を上げてみてください。

⑤ 良いジンクスは信じる

最後に伝えたいのが、「良いジンクスは信じる」ということです。

例えば、

早起きして向かった現場はだいたい楽しい

最前列よりも2列目が当たると良いことがある

雨の日の現場は神セトリ率が高い

こうした小さな“ジンクス”を信じるのは、実は精神的な安定にもつながります。
推し活を続けていると、良い時も悪い時もあります。そんな時、自分なりの“験担ぎ”や“おまじない”があると、心が軽くなるのです。

長く続けるコツは、気持ちをポジティブに保つ工夫をすること。たとえ偶然でも、自分にとって良いパターンがあれば、それを信じて動くと不思議と良い流れが生まれます。

経験を重ねるほど、直感は磨かれる

イベントを選ぶ基準は人それぞれですが、年数を重ねるほど“感覚の精度”は確実に上がります。
最初のうちは迷って当然です。
しかし、回数を重ねるうちに、自分の心がどんな現場を求めているのか、自然と分かるようになります。

自分も20代の頃は何度も迷いました。
けれども今では、「あ、この会場、今日は行った方がいい」と直感で判断できるようになりました。そうして行ったイベントは、たいてい記憶に残る良い日になります。

そしてもう一つ大事なのは、「人を信じること」です。信頼できる友人や仲間が「この現場は良いよ」と教えてくれたら、迷わず行ってみる。人の感性を信じることで、自分では気づけなかった楽しさに出会えることもあります。

おわりに

イベント選びに正解はありません。
どんな現場でも、その瞬間をどう感じるかは自分次第です。だからこそ、迷った時は「直感」「人」「ジンクス」。この3つを信じてみてください。

お金や時間に限りはありますが、後悔のない選び方をしていれば、結果的にどの現場も「行ってよかった」と思える。

現場に通う年数が増えるほど、直感は鋭くなり、迷いは減っていきます。そしてその判断力こそが、長く楽しく推し活を続けるための最大の武器だと思います。
今回の記事が現場選びの参考になれば幸いです。最後までご覧頂きありがとう御座いました。

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